ドメルの憂鬱   〜番外編・青い人シリーズ〜  

2008/09/15   りらさま

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このお話は、TVシリーズ 1 
第21話「ドメル艦隊!! 決死の挑戦状」あたり



ドメル。人は彼を常勝将軍と呼ぶ。軍神に愛でられた男と称える。 しかし数々の戦功はドメルの絶え間ない努力がもたらしたものであることを認識している者は少ない。
ドメルの戦功を支えるものの1つ。それは緻密な情報収集である。 向かう敵の兵力、技術力だけではなく、歴史、習慣、精神構造に関しても徹底的な調査を行う。

目下のドメルの課題はヤマトである。たった1隻の戦艦に翻弄されるガミラス艦隊。あのヤマトの強さの秘密は何か。 地球の技術力がガミラスにはるかに劣ることは自明である。にもかかわらずあの強さはどこから来るのか。 ドメルは情報将校より提出された報告書をPCに呼び出した。何か見落としていることがあるやも知れぬ。 もう一度原点に返って検討してみなければなるまい。

何度も読み返した報告書である。何ら新しい知見を得られぬことに苛立ちを感じ始めた頃、ドメルの目はある箇所に釘付けになった。
地球人の習俗に関する考察

……に述べたように、地球人の習俗は地域によってかなり異なる。 ヤマト乗組員の大半を占める日本人は中でもかなり特殊な特性を持っているといえる。 根性、気合などの言葉が表すように、精神面での努力を強調し、科学的根拠に基づかない傾向がある。 この傾向を顕著に表すものとして、「勝負下着」というものがある。 重要な局面で特別な下着を身に着けることにより、勝利を導こうとするのである。 前宇宙時代の迷信に捕らわれていると言わざるを得ないが、 日本人の精神に大きな影響を与えるものとして無視できないであろう。

愚かな。下着で勝利を導こうなどとは。やはり地球人の精神は発達しておらぬ。 ドメルは唇に冷たい笑いを浮かべ、再び報告書に目を落とした。
勝負下着として何を身につけるかは、原則として個人の趣味に基づく。 しかし日本人には古い習慣を重んじるという傾向もあり、勝負下着として「フンドシ」を着用する例が多い。 フンドシは別名、クラシックパンツとも呼ばれ、名の通り古典的な衣類であるが、伝統的に祭りなどの行事で用いられ、 戦いと結びついていると考えることもできる。 さらに、フンドシを締めるという行為には気合を入れるという意味合いがあり、 男子たるものいざというとき股間を固定させずんばいい仕事はできぬという迷信とも結びついて、 勝負下着として広く用いられることになったと推測される。

なんと愚かな。そのように股間を固定させたら体の動きが束縛され、ひいては精神の柔軟性にも影響するではないか。 それに比べてガミラス人の正装は実に合理的である。何の束縛も無い。
しかしわからぬ。このような愚かな地球人に我がガミラス艦隊が敗退しているとは。 ガミラス人には理解不能な地球人の精神構造。これがヤマトを撃破できぬ要因だとしたら…。 ドメルは、どっと胸に押し寄せてくる憂鬱を振り払うように頭を振った。 所詮、精神の発達せぬ未開人の心理を読むことはできぬ。 であれば、そのようなことに左右されぬ作戦を立てるまでのこと。
ドメルは報告書のファイルを閉じ、別のファイルを開き、作戦の検討を始めた。
ic なお、報告書にはドメルが見落とした記述があった。
さらに特記すべきは、日本人の身内意識、仲間意識である。 グループ内で同じ服装をし、連帯感を高めるという傾向がある。 この意識が「勝負ふんどし」と結びついた時、どのような威力を発揮するか、計測不可能であり、極めて危険である。

この情報将校の報告が極めて正鵠を得たものであったことをこの時のドメルは知らなかった。
その頃、ヤマト艦内では班別フンドシの製作が急がれていたことも、もちろんドメルは知らない。
七色星団の決戦まであとわずか。


ものすごいモノをいただいてしまいました。
あの 日々徒然・オーナーのりらさまより、2周年お祝い♥
で、いただいてしまいました。 …衝(笑?)撃的でしょ? 
詳細は ブログで説明させていただきました。
(よろしければ、ブログもお読みくださいませ)
りらさま、ありがとうございます♪ …もいっかい、読もうっと 瑞喜

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